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ブログ ドイツ事情

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ドイツとの接点[2007年9月]

投稿日時:2007/09/05(水) 23:45

ベルリンはますます秋が深まっています。冬のコートを着てマフラーをしている人が続出です!

 

昨日は再びカイザーヴィルヘルム教会に行ってきました。アルベルト・シュバイツァーが亡くなって42年目の追悼オルガンコンサートが行われました。ベルリンにある今年50周年を迎えるAlbert Schweitzer Kinderdorf(両親がいない子どもたちをサポートしている団体)が企画したイベントです。シュバイツァーは遠い昔にマンガの伝記を読んだ記憶がありますが、ドイツ人だったことまで覚えていませんでした。コンサートではオルガン演奏の他、シュバイツァーのアフリカのランバレネ(ガボンという赤道直下の国にある)での医療活動についての映画も上映されました。音楽家としても有名で、バッハ研究をしたり、病院の資金援助のために自らパイプオルガンの演奏をしたりしたそうです。1952年にはノーベル平和賞を受賞しています。以前名前を聞いたことがあったけれども忘れかけていた人が実はドイツ人、何気なく使っていたものがドイツ製、と意外に昔からドイツとの接点があったんだなあ、とベルリンで生活するようになって気がつきました。

 

   

コンサートのパンフレット(左)・カイザーヴィルヘルム教会のライトアップ(右)

 

 

日本でよく知られているドイツの会社は、車のメーカーのベンツ、BMW、フォルクスワーゲン、Audi、そしてスポーツメーカーのPUMAadidas(兄弟でそれぞれの会社を経営しているそうです)、ファッションブランドのHUGO BOSS、靴のビルケンシュトック、文房具のLAMY、ハサミやキッチン用品が有名なヘンケルス、機械のボッシュやシーメンス、そして犬のダックスフントやドーベルマンやシェパード、元テニス選手のベッカーやグラフ、あとは音楽家のバッハやベートーヴェン、そして宗教改革のルターや哲学者のカント、児童文学モモの作者のミヒェエルエンデ、F1のミヒャエルシューマッハ、、、キリがないほどいろいろあります。

 

日本でドイツに関わりのある人と言えば(最近思い出した!)、森鴎外。鴎外は約4年間ドイツに留学していました。そのうち2年間はなんとベルリン暮らし。以前電車の中から‘鴎外’と大きく筆で書かれた建物を見ました。え、え?と思い、調べてみたら、なんと森鴎外記念館でした。この間そこで写真展をやっていたので、初めて行ってきました。記念館の入り口には展示棚があり、そしていきなり郷ひろみ?!「舞姫」の映画版の大きなパネルが飾ってありました。その他森鴎外の日記や写真などいろいろな資料が置いてあったり、鴎外の下宿先を再現した部屋があったり(記念館がある建物に昔本当に住んでいたそうで、なんと天井や床は当時のままだそうです)、とても充実した記念館でした。

 

 

 森鴎外記念館

 

 

みなさんの周りにもきっと気づかないで使っているドイツプロダクトがたくさんあると思うので、是非探してみてください。

驚きのドイツ[2007年8月]

投稿日時:2007/08/22(水) 01:00

4年前に初めてドイツに来た時は、見るもの全て何もかもとても新鮮に感じ、日本との違いを比較したり、発見したりするのがとても楽しかったです。もちろん今でも驚くことはたくさんありますが、初めて見た時の感激や驚きは薄れ、すっかり慣れきってしまって当たり前のように感じています。

 

最初にドイツに来た時の1番の驚きは、たぶん海外に行った多くの人が感じるであろう‘全てが大きい!!’ということです。人は横・縦大きく、建物は圧倒される高さと広さ、野菜は食べきれないサイズ、レストランで出てくる料理は大盛り、そしてゴミ箱までが巨大サイズ。人が大きいので、もちろん洋服も特大サイズ。私に合うサイズの服を探すのに苦労します。先日デパートのショーウインドーに特大サイズの洋服を着たマネキンが飾られていてかなり笑えました。建物も後ろに下がっても下がっても写真に入りきりません。そしてレストランでは、日本のように入り口にプラスチックのサンプルが飾られていないので、メニューを見て想像力に任せます。そして驚きと衝撃の味と量。ビックリの連続です。そんなビックリと感激の連続の毎日だったにもかかわらず、今はすっかり慣れっこです。逆に‘日本は何でも小さいわね~’と思ってしまうので慣れはこわいです。

 

 

ワールドカップ開催前に登場した特大シューズとアスピリン

 

他にも驚いたことは、駅に改札がないこと(各自、自動券売機でチケットを買って、刻印します。時々インスペクターが突然電車に乗り込んできて、ちゃんとチケットを持っているかどうかチェックします。チケットが無効あるいは不所持の場合は罰金です。)、電車のドアがボタン式(ドアの前でずっと待っていても開きません。)、どっちがお客さんか分からないくらい愛想がなく、不機嫌な店員(ドイツ人は勤労って聞いていたのに。。。お客様は神様ではありません!)、街中に安いアイス屋さんがたくさんあること(1スクープ約70セント)、犬を飼っている人が多く、さらに犬のフンが道にたくさん落ちていること(危うく踏みそうになります。)、天気が変わりやすいこと(折りたたみ傘は必需品です。) 、地震がないこと(あったとしても体感できない程度。地震王国出身者の私には、傾いている古い建物やデパートのお皿のディスプレイを見るたびに地震で倒れないかどうかとても心配です。)、歯ブラシが特大サイズ(私の口には入りません!)、恐い顔の人が多い(冬のドイツ人は天気が悪いせいかみんな表情が暗く、眉間にしわがよっています。恐くてドキドキして、震えたチワワの気分になります。)、、、などなどキリがないほどいろいろありました。4年前に撮った写真を見ると、きっと驚き&感激したものがたくさん写っていると思いますが、やはり慣れはこわいもので、何に驚いていたかさえ忘れちゃいました(もしかしてボケ?)。

 

ドイツに遊びに来た友達がよく驚く(焦る?)ことは、スーパーで買い物をした時に袋をもらえないことです。袋は数十円程度ですが、ほとんどの人が‘マイバック’を持参しています。スーパーやデパートでもオリジナルの布バックを販売していて、街中を歩いている人が持っているのをよく見かけます。日本でも最近買い物袋を有料化しているスーパーが増えてきました。レジ袋をはじめ、環境先進国のドイツではゴミの分別やリサイクルなどいろいろな驚き環境対策がありますのでまたの機会に紹介したいと思います。

 

ちなみに最近私が驚いたことは、犬税です。都市や飼い犬の数によって金額は異なり、数が多いほど割高になるそうです。犬の大きさは関係ないようです。ベルリンでは、1頭あたり年間約1万円だそうです。犬税の使い道はなんと歩道清掃代らしい!たしかに歩道清掃車が定期的に掃除をしていますが、飼い主がマナーを守れば済む話しだと思いますが、、、。よく街でたむろしているパンクたちもボクサーや格闘犬みたいな恐そうな犬を飼っていますが、彼らがまじめに犬税を払っているようには見えないけど。

 

それにしても今までビックリ事件が多かったため、最近はちょっとやそっとでは驚かなくなってしまいました。でも海外に行った時は、日本とドイツと訪れた国の3カ国を比べることができるようになって楽しみが増えました。いつかまたドイツのふしぎ&おもしろ事情を発見した時はレポートしたいと思います。

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